日本株・決算後の実践確認ログ
この記事の立場
くすりの窓口(5592)を買い推奨する記事ではありません。AIとTradingViewで見つけた候補を、決算短信・決算説明資料・TDnet・市場データで確認した記録です。
2026年8月14日、くすりの窓口が2027年3月期第1四半期決算を発表しました。数字は増収増益です。株価も当日に大きく上がりました。
ただ、決算が良いことと、今すぐ買えることは別です。私は急騰日の高値を追わず、出来高が落ち着き、支持帯で反転するまで待ちました。
結論|A×Aは継続、ただし買い条件はまだ別
| 総合判定 | Bから条件付きA |
|---|---|
| A×A | 割安・変化はA×A継続 |
| 買い状態 | 8月19日終値では押し目成立。8月20日朝はVWAP回復待ち |
| 急所 | 2,613円を守り、9時30分以降にVWAPを回復できるか |
8月19日は、出来高が決算発表日の38万2,200株から4万8,300株まで減り、安値2,613円から2,652円で引けました。支持帯2,620〜2,660円を終値で維持したため、押し目成立へ進めます。
一方、8月20日9時27分は2,680円、VWAPは2,690.57円でした。寄付き直後でVWAPを下回っていたため、この時点では買いません。A×A判定と、実際の注文条件を分けます。
この記事が向く人
- くすりの窓口の1Q決算を短時間で確認したい人
- 好決算後の急騰へ飛びつかず、押し目の見方を知りたい人
- 事実・Market data・推論を分けて銘柄を確認したい人
90秒で説明する勝ち筋
くすりの窓口は、薬局・医療機関・介護施設へ、処方箋ネット受付、医薬品流通、基幹システムなどを提供しています。1Qは売上高25.0%増、営業利益24.6%増、ストック粗利26.4%増でした。
2027年3月期の会社予想EPSは270.53円です。8月19日終値2,652円では予想PER約9.8倍。利益成長が続く前提なら、割高感は強くありません。自社株買いも需給の支えになり得ます。
ただし、1Qの増収にはM&Aの連結効果と、法改正による一時需要も含まれます。好決算だけを見て8月14日の急騰を追うのではなく、2,620〜2,660円の支持とVWAP回復を確認してから、小さく入るのが今回の勝ち筋です。
【事実】1Qは増収増益、ストック粗利も過去最高
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 36億4,393万円 | +25.0% |
| 営業利益 | 7億8,407万円 | +24.6% |
| 経常利益 | 7億7,810万円 | +20.6% |
| 親会社株主帰属利益 | 6億2,301万円 | +61.0% |
| ストック粗利 | 10億6,900万円 | +26.4% |
売上高営業利益率は約21.5%で、前年同期の約21.6%とほぼ横ばいです。売上だけでなく利益も伸びていますが、利益率が大きく改善した決算ではありません。
通期予想は売上高144億円、営業利益31億円、経常利益31億円、純利益31億円で据え置きです。営業利益の進捗率は約25.3%。順調ですが、1Qだけで上方修正を強く織り込む段階ではありません。
変化を確認する3つの数字
- ストック粗利:10億6,900万円、前年同期比26.4%増。会社資料では過去最高です。
- 顧客基盤:調剤薬局・介護施設・医療機関を合わせて5万5,253施設。
- ARPU:平均ストック売上を四半期末顧客数で割った値は15.2千円。
2030年3月期にストック売上高200億円、営業利益50億円以上を目指す中期計画も継続しています。今後は、顧客数だけでなくARPUとストック粗利が同時に伸びるかを見ます。
割安性|低PERだが、高配当株ではない
8月19日終値2,652円、会社予想EPS270.53円から計算した予想PERは約9.8倍です。同日の市場データではPBR2.66倍。年間配当予想40円から計算した予想配当利回りは約1.5%です。
PERだけなら割安に見えます。ただし、PBRは1倍を超え、配当利回りも高くありません。買い理由は配当ではなく、ストック粗利の成長が続くかです。
【Market data】決算急騰後、出来高を減らして押した
| 日付 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|
| 8月14日 | 2,906円 | 2,572円 | 2,880円 | 382,200株 |
| 8月17日 | 2,947円 | 2,681円 | 2,710円 | 174,200株 |
| 8月18日 | 2,744円 | 2,605円 | 2,730円 | 107,000株 |
| 8月19日 | 2,742円 | 2,613円 | 2,652円 | 48,300株 |
8月20日9時27分の場中値:2,680円、始値2,668円、高値2,719円、安値2,668円、VWAP2,690.57円、出来高3,500株。SBI証券表示の15分ディレイ値です。
決算発表日の急騰後、株価は調整しています。しかし、出来高は大きく減少しています。売りが強まりながら崩れた形ではなく、短期資金の整理が進んだ可能性があります。これは推論であり、2,613円を割れば見直します。
5軸判定
| 軸 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 割安 | A | 予想PER約9.8倍。ただしPBRと配当は強い買い理由ではない。 |
| 変化 | A | 売上・営業利益・ストック粗利が2桁増。ストック粗利は過去最高。 |
| 需給 | B | 出来高減少は良いが、8月20日朝はVWAPを下回る。 |
| 出口 | A | 2,570円、2,500円、2,880〜2,950円が判断水準になる。 |
| 一次情報 | A | 決算短信、説明資料、自社株買い、規制関連開示を確認。 |
買い場設計|価格だけでなく、反転条件を付ける
以下は、2026年8月20日時点で私が記録した監視条件です。価格へ到達しただけでは買いません。下落途中の無条件な買い下がりもしません。
| 段階 | 監視価格 | 発動条件 | 配分 |
|---|---|---|---|
| 打診 | 2,655〜2,675円 | 9時30分以降。2,613円を割らず、VWAPを回復したとき。 | 15% |
| 本命 | 2,630〜2,660円 | 安値切り上げとVWAP維持を確認したとき。 | 55% |
| 保険または継続枠 | 2,570〜2,600円 | 深押し後に2,620円を奪回したときだけ。押さない場合は同じ30%を、2〜5日値幅収縮後の2,745円上抜けへ振り替える。両方は買わない。 | 30% |
注文条件の有効期限:2026年8月21日大引けまで。未約定なら一度取り消し、株価位置とVWAPを取り直します。
利確・損切り・再判定
- 第1利確:2,880〜2,950円で40%。決算発表日と翌営業日の上値帯です。
- 第2利確:3,050〜3,100円で40%。年初来高値3,100円の手前です。
- 残り20%:直近5日安値を終値で割るまで追跡します。
- 打診の売買上の撤退:買った後に終値で2,610円を割れば、一度撤退して組み直します。自動で買い下がりません。
- チャート仮説の撤回:決算発表日安値付近の2,570円を出来高付き終値で割れば、押し目成立を取り消します。
- 全面再判定:決算前終値付近の2,500円を終値で割れば、決算評価が剥落した可能性を見て新規買いを停止します。
注意したい別のシナリオ
1.増収のすべてが構造成長ではない
会社資料は、M&Aによる連結効果と法改正による一時需要が1Q増収へ寄与したと説明しています。ストック粗利の伸びは評価できますが、売上高25%増をそのまま来期以降へ延長しません。
2.ポイント付与をめぐる規制リスク
会社は、処方箋予約に関するアンケートとポイント付与を2026年5月までに終了し、処方箋ネット受付件数、薬局契約数、解約率に顕著な変化はないと説明しています。ただし、これは会社側の現時点の見解です。厚生労働省などから新たな指摘が出た場合は再判定します。
3.M&Aは成長材料である一方、確認も必要
完全子会社化したblankpadは、2025年7月期に売上高2億3,300万円、営業損失4,600万円でした。会社は今期業績への影響を軽微と見込んでいます。人材マッチングのシナジーは推論であり、収益化の時期はまだ不明です。
【推論】市場でまだ評価が定まりにくい理由
予想PER約9.8倍とストック粗利26.4%増だけを見れば、再評価余地はあります。一方で、規制、M&A、一時需要が同じ決算へ混ざっています。市場は「数字が良い」ことより、「どの伸びが次も続くか」を見極めている可能性があります。
自社株買いは、上限40万株・8億円、期間は2026年12月7日までです。7月31日までに21万6,400株、5億2,461万円を取得しています。残枠は需給の支えになり得ますが、毎日一定額を買う保証はありません。
【不明】次に確認すること
- M&Aと一時需要を除いた既存事業の実質的な増収率
- blankpadの黒字化時期と、薬剤師人材事業への利益貢献
- 次回決算でストック粗利、顧客数、ARPUが同時に伸びるか
判断を見直す条件
業績面:次回決算でストック粗利の前年同期比伸び率が10%未満へ鈍化し、営業利益も伸びなくなれば、変化Aを再判定します。
規制面:処方箋ネット受付件数、薬局契約数、解約率に悪化が開示された場合、規制影響は軽微という前提を取り消します。
チャート面:2,570円の出来高付き終値割れで押し目成立を取り消し、2,500円終値割れで新規買いを停止します。
今回の記録から残すこと
くすりの窓口は、割安と業績変化が両立するA×A候補です。それでも、決算急騰日の高値は追いません。
8月19日に押し目成立へ進めましたが、翌朝もVWAPを下回っていれば待ちます。良い銘柄を見つけることと、良い価格で入ることは別です。
同じ手順で確認したい場合は、日本株の候補銘柄を3分類する方法と、一次情報の読み方も確認してください。
確認した一次情報・市場データ
- 株式会社くすりの窓口 IR情報
- 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年8月14日)
- 2027年3月期 第1四半期決算説明資料(2026年8月14日)
- 自己株式取得状況に関するお知らせ(2026年8月3日)
- 株式会社blankpadの株式取得に関するお知らせ(2026年7月23日)
- メディア事業におけるポイント付与について(2026年6月26日)
- Yahoo!ファイナンス 株価時系列
- SBI証券 くすりの窓口 市場データ
一次情報の確認日:2026年8月20日。Market dataは2026年8月19日終値および8月20日9時27分の場中値です。場中値、VWAP、出来高は変化します。公開・売買判断前に最新値を確認してください。
免責事項:この記事は個人投資家の学習記録であり、特定銘柄の売買推奨や投資助言を目的としません。株式投資には元本割れのリスクがあります。最終判断は最新の一次情報と市場データを確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。