決算・一次情報チェック / TradingView実践
アドバンテスト(6857)が決算後に急騰
好決算・上方修正を一次情報で確認

2027年3月期第1四半期は売上高39.3%増、営業利益53.3%増。通期予想も上方修正されました。ただし、強い決算と急騰直後の買いやすさは別です。

決算短信AI半導体TradingView追いかけ買いは保留

最終確認:

結論:業績はA、チャートはB+、急騰直後は監視

業績判定A本業の増収増益と上方修正
チャート判定B+戻り高値突破、転換確認中
現在の対応監視継続急騰日の追いかけは保留

決算内容は強いです。AI関連の高性能半導体向けテスタ需要が実際の売上と営業利益へ寄与し、会社は通期予想を引き上げました。

一方、TradingView画面では2026年7月31日19時55分時点で32,500円。出来高を伴う大陽線となっています。良い会社、良い決算、良い買い場は同じではありません。

今回の判断:31,000~31,500円を維持できるか、押し目で出来高が減るか、35,000円台後半で売られないかを見て再判定します。

第1四半期の数字

項目2027年3月期1Q前年同期比
売上高3,674.73億円+39.3%
営業利益1,899.90億円+53.3%
税引前利益2,340.82億円+92.9%
四半期利益1,747.80億円+93.8%

営業利益率は単純計算で約51.7%です。会社は、増収に加えて売上ミックスの良化が利益を押し上げたと説明しています。

主力のテストシステム事業

項目実績前年同期比
売上高3,336億円+38.7%
セグメント利益1,907億円+50.3%

高性能SoC、AI・HPC関連半導体、高性能DRAM、不揮発性メモリ向けの需要が伸びました。テーマ性だけではなく、すでに業績へ寄与している点が重要です。

通期予想を大幅に上方修正

項目従来予想修正予想増額率
売上高1兆4,200億円1兆7,140億円約20.7%
営業利益6,275億円8,460億円約34.8%
税引前利益6,290億円8,910億円約41.7%
当期利益4,655億円6,600億円約41.8%

会社は、推論用AI半導体向けのテスト需要が2026年4月時点の想定を大きく上回ると見込み、生産能力増強を前倒ししています。

最終利益の伸びは、そのまま評価しない

第1四半期には、戦略投資に関連する金融商品の評価益を主因として約447億円の金融収益が計上されています。

税引前利益と四半期利益の伸びには本業以外の要因も含まれます。本業を見るときは、売上高、営業利益、セグメント利益を優先します。

それでも営業利益が53.3%増えているため、本業の変化自体は強いと判断できます。

TradingViewで株価位置を確認

アドバンテスト6857の日足チャート、決算後に出来高を伴って32500円まで上昇
アドバンテスト(6857)の日足チャート。2026年7月31日は出来高を伴う大陽線となり、31,000円台の戻り高値を上抜けた。RSIは60台へ回復し、MACDも改善中。出所:TradingView、2026年7月31日19:55 JST。

画面上の表示値は32,500円です。RSIは60台前半まで回復していますが、1日で大きく上昇しているため、RSIが70未満という理由だけで買いやすいとは判断できません。

MACDはゼロラインより下ですが、マイナスのヒストグラムは縮小しています。下落モメンタムが弱まり、上昇転換を試している段階です。

最初の確認帯31,000~31,500円上抜けた価格帯を維持できるか
主要な支持確認28,800~29,500円出来高が厚い価格帯
上値の確認35,000円台後半6月高値付近で売られないか

予想PERは単純計算で約35.7倍

会社予想の基本的1株当たり利益は911.64円です。TradingView画面の32,500円を使うと、予想PERは単純計算で約35.7倍になります。

業績成長は強いものの、割安株とは言いにくい水準です。次回決算で成長率が鈍化した場合、増益でも株価が下がる可能性があります。

AI投資会議:強気・慎重・不明

強気材料

  • 営業利益が前年同期比53.3%増
  • AI・HPC向け需要が実際の売上へ寄与
  • 通期営業利益予想を約34.8%引き上げ
  • 推論用AI半導体需要が会社想定を上回る
  • 生産能力増強を前倒し

慎重材料

  • 決算後に出来高を伴って大きく上昇
  • 予想PERは単純計算で約35.7倍
  • 最終利益には金融商品の評価益が含まれる
  • 第1四半期の平均為替は1ドル159円
  • 第2四半期以降の会社想定は1ドル150円
まだ分からないこと:推論用AI半導体需要の継続期間、生産能力増強が売上へ反映される時期、顧客設備投資の持続性、円高時の利益影響は今後の確認事項です。

再判定条件

  1. 強気を維持:31,000~31,500円を終値で維持し、押し目の出来高が減少する。
  2. 上昇継続を確認:35,000円台後半を出来高付きで上回る。
  3. 判断を見直す:29,000円付近を終値で明確に割り、急騰分を大きく失う。
  4. 業績面を再確認:次回決算で営業利益率、受注・需要見通し、為替前提が悪化する。

現時点では具体的な買い指値を置く段階ではなく、急騰後の値固めを待つ判断です。

よくある確認

アドバンテストの第1四半期決算は強かったですか?

売上高39.3%増、営業利益53.3%増で、通期営業利益予想も約34.8%引き上げられました。本業は強い一方、税引前利益と最終利益には金融商品の評価益も含まれるため、営業利益を優先して確認します。

急騰した32,500円付近は買い場ですか?

この記事では買い場と断定していません。急騰直後のため、31,000~31,500円を維持できるか、押し目で出来高が減るかを確認してから再判定する立場です。

次に確認する価格とイベントは何ですか?

価格面では31,000~31,500円、29,000円付近、35,000円台後半を確認します。業績面では次回決算の営業利益率、需要見通し、為替前提、生産能力増強の進捗を確認します。

候補探しとチャート確認を分ける

TradingViewは「買う銘柄を決める道具」ではなく、「調べる候補と株価位置を確認する道具」として使います。最後は決算短信・TDnet・企業IRへ戻ります。

参照した一次情報

免責事項

本記事は、個人投資家が一次情報とチャートを確認した実践記録です。特定銘柄の売買推奨、投資助言、金融商品取引の勧誘を目的とするものではありません。市場データは2026年7月31日のTradingView画面を基にしています。最新の株価、決算、企業開示を確認したうえで、投資判断はご自身の責任で行ってください。

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