Fact・Inference・Unknownを
分けて考える
日本株の個別銘柄を調べるとき、決算数字、材料、チャート、AIの回答を一緒に見ていると、 いつの間にか「確認できたこと」と「自分の推測」と「まだ分からないこと」が混ざります。 このページでは、投資判断を急がないための基本ルールとして、Fact・Inference・Unknownの分け方を整理します。
決算短信、TDnet、企業IRなどで確認できる事実。
事実から考えた仮説。まだ確定ではない見方。
現時点では確認できていないこと。結論の根拠にしない。
結論:数字が良いだけで買わないための整理法
銘柄分析で一番危ないのは、事実・推測・期待を混ぜたまま判断することです。 決算が良い、株価が強い、テーマ性がある。ここまでは魅力的に見えます。 ただし、それが来期以降も続くのか、株価にすでに織り込まれているのかは別問題です。
当サイトでは、個別銘柄を見るときに、まず「これは事実か」「これは推論か」「これは不明か」を分けます。 買う理由を探す前に、見送り理由を残すための作業でもあります。
3つの分類
一次情報で確認できること
決算短信、有価証券報告書、決算説明資料、TDnet、企業IRなどで確認できる内容です。 売上、営業利益、受注、配当、上方修正、自己株式取得などは、まずここに入れます。
事実から考えた仮説
「利益率改善は構造的かもしれない」「受注増は次期業績に効くかもしれない」など、 事実をもとにした見方です。可能性はありますが、確定情報ではありません。
まだ確認できていないこと
来期も伸びるか、特需が続くか、大口顧客が誰か、市場がどこまで織り込んだかなど、 現時点で確認できないことです。不明を根拠に買わないようにします。
個別銘柄記事での使い方
TDnet、決算短信、決算説明資料、企業IR、有価証券報告書を見ます。 AIに聞く前に、最低限の材料を自分で確認します。
売上、営業利益、上方修正、配当方針、受注残、セグメント別の増減など、 資料に書かれている内容だけを事実として扱います。
「この増益は一時的ではなく構造変化かもしれない」 「市場はまだ評価しきれていないかもしれない」といった見方は、推論として残します。
分からないことを無理に埋めません。 不明点を残すことで、見送り・監視継続・追加確認の判断がしやすくなります。
分類例
| 確認した内容 | Fact / 事実 | Inference / 推論 | Unknown / 不明 |
|---|---|---|---|
| 営業利益が大きく増加 | 決算短信に記載された営業利益の増加率 | 採算改善、価格転嫁、固定費吸収が進んだ可能性 | 来期以降も同じ利益率を維持できるか |
| 上方修正を発表 | TDnetで発表された業績予想の修正内容 | 会社側の見通しが保守的なら再修正余地がある可能性 | 市場がどこまで織り込んでいるか |
| 株価が急騰 | 株価と出来高が増えていること | 新しい買い手が入っている可能性 | 短期資金だけなのか、継続的な評価なのか |
| AIが強気の回答 | AIがそのように回答したこと自体 | 論点整理として参考になる可能性 | 回答内容が一次情報と一致しているか |
記事作成時のコピー用テンプレート
個別銘柄記事を書くときは、下の形で整理すると、AIの説明文だけの記事になりにくくなります。
【事実】 ・TDnetで確認した内容: ・決算短信で確認した内容: ・企業IRで確認した内容: ・チャートや市場データで確認した内容: 【推論】 ・この数字から考えられること: ・市場が評価している可能性: ・今後のカタリストになりそうな点: 【不明】 ・まだ確認できていないこと: ・次に見るべき資料: ・見送り判断につながる不安点: 【今の判断】 ・買い: ・見送り: ・監視継続: ・指値を置くならどの水準か:
よくある失敗
期待を事実のように扱う
「このテーマは伸びるはず」と考えること自体は悪くありません。 ただし、それが企業の業績にいつ、どれくらい効くかは別です。
AIの回答で安心する
AIがもっともらしく説明しても、出所が不明な情報は確認が必要です。 AIは判断役ではなく、見落とし確認の道具として使います。
株価上昇を理由にする
株価が上がっていることは事実です。 しかし「だから今買ってよい」という結論は推論です。 価格と材料は分けて見ます。
一次情報の確認先
当サイトでは、AIの回答をそのまま判断材料にせず、できるだけ公式資料へ戻って確認します。